会員契約を増やさずに一話を聴くなら、青空朗読の作品ページから始められます。『手袋を買いに』と『あかい雲』は、会員登録も支払い情報の入力もなしに、ブラウザで聴ける朗読です。
この記事の目次
話題の小説や実用書をいくつか試したいなら、Audibleプレミアムの30日無料体験もあります。初めての対象者が利用でき、無料期間が終わると通常月額1,500円で自動更新されます。作品そのものが無料なのか、契約の最初だけが無料なのかで、使い始め方と終了の扱いが変わります。
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| 聴きたいもの・使い方 | 使うサービス | 無料で使える範囲 | 登録・料金の条件 |
|---|---|---|---|
| 登録せず、一話を聴く | 青空朗読のWeb作品ページ | 無料公開の朗読 | 後述の『手袋を買いに』『あかい雲』は登録不要 |
| 無料会員登録をして短編を聴く | kikubonの0pt作品 | その無料作品 | 通常の会員登録と0ptでの入手。有料月額会員になる必要はない |
| 話題の小説や実用書をいくつか試す | Audibleプレミアムの30日体験 | 聴き放題対象作品 | 対象者が登録。終了後は通常月1,500円 |
| audiobook.jpの対象作品を試す | 聴き放題の初回無料体験 | 聴き放題対象作品 | 期間は申込み画面で確認。終了後は選んだ月額・年割で課金 |
| すでに対象のMusic Unlimitedを使っている | 会員特典の月1冊 | 選んでいる1作品 | Musicの会費は必要。Audibleへの追加加入は不要 |
| 購入・契約前に声を確かめる | 商品ページのサンプル | 試聴用の一部分 | 聴けるのは作品全体ではない |
耳で本を聴く感じを知りたいだけなら、無料の短編を一つ開けば始められます。読みたい本が決まっているなら、無料作品の総数より、その音声版を利用できるかを先に見てみてください。
無料の朗読を、物語の内容から選ぶ
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| 作品と著者 | 配信先・朗読者 | 朗読時間 |
|---|---|---|
| 『手袋を買いに』新美南吉 | 青空朗読・横山明日香 | 16分50秒 |
| 『あかい雲』小川未明 | 青空朗読・ひよっ子A | 1分12秒 |
| 『桜の樹の下には』梶井基次郎 | 青空朗読・堀江令子 | 7分57秒 |
| 『高瀬舟』森鴎外 | 青空朗読・馬田めぐみ | 31分2秒 |
| 『あし』新美南吉 | kikubon・山下大輝 | 3分49秒 |
青空朗読は、青空文庫の文章をカットせずに朗読しています。要点を短くした要約や、声を試すための冒頭サンプルとは違い、原作の文章を耳で追う朗読です。
『手袋を買いに』は、子ぎつねが人間の町へ出かける話
初めて雪を見た子ぎつねは、まぶしさに驚き、目に何か刺さったと思って母さんのもとへ転がり込みます。雪の中で遊び始めても、木の枝から落ちてきた雪にびっくりして逃げ出す。子ぎつねにとっては、見慣れた森まで知らないものだらけです。やがて手が冷え、母さん狐は町で毛糸の手袋を買ってやろうと考えます。
ところが夜の町へ近づくと、今度は母さんの足が止まってしまいます。以前、友達の狐が人間の家のあひるを盗もうとし、止めた母さんまで一緒に追いかけられたことがあるからです。子ぎつねが低い場所に落ちた星だと思った明かりを見て、母さんは恐ろしかった町を思い出す。同じ景色を見ている親子の気持ちが、ここで大きく離れます。
自分では町へ進めない母さんは、子どもだけを買い物に出すことにします。子どもの片手を人間の手に変え、2枚のお金を握らせます。そして、店の戸の隙間から出すのは人間の手の方だと、繰り返し教えます。もう片方の狐の手を出したらどうなるのか。母さんの言いつけを覚えている読者は、子ぎつねが店を探して歩く間も、その手が気になります。
単に買い物ができるかだけでなく、怖い目にあった母さんの心配と、まだ人間を知らない子どもの好奇心を一緒に追える童話です。雪の冷たさ、暗い道に落ちる家の明かり、手袋で守りたい小さな手といった、身近に思い描けるものから話が進みます。子どもの冒険として聴くときも、送り出す母さんの側で聴くときも、町までの道のりに違う心配が生まれます。
『手袋を買いに』の作品ページの音声プレーヤーから、アプリを入れず、支払い方法も登録せずに一話を聴けます。
『あかい雲』は、花嫁の赤い装いと空の雲が重なる詩
語り手の乳母だった若い女性、おまんが、嫁入りの晩に海へ落ちて赤い雲になった。そんな出来事を語る、小川未明の詩です。空の色を見て楽しく過ごす詩を想像すると、思いがけず人の死に触れることになります。
おまんの姿を描く部分には、唇にさした紅、締めた帯、履いて歩く下駄が出てきます。花嫁の華やかな身支度と、歩くときの音が浮かぶ言葉です。それなのに、先に海へ落ちたことを聞いているため、その装いを単にめでたいものとして受け取れない。赤は花嫁を飾る色であり、空に残った雲の色でもあります。
二つの連でできた詩の初めと終わりには、西の空の赤い雲が現れます。遠くの雲を見ていたはずが、途中で一人の女性の姿を思い描き、また空へ目を戻す。その間に、最初の雲と最後の雲の感じ方が変わってくるような構成です。事件の詳しいいきさつを説明する物語ではなく、名前や色、音の繰り返しに、いなくなった人への思いが重なる詩として聴けます。短いことだけを理由に、幼い子へ明るい話として勧める作品ではありません。
青空朗読の『あかい雲』作品ページには、詩の本文も載っています。文章と朗読を同じページで行き来できます。文章を読んで浮かんだ情景と、声で聴いて浮かぶ情景を比べてみるのも、詩の楽しみ方です。
『桜の樹の下には』は、花の美しさから不穏な想像へ進む
桜の花があまりに美しいことに納得できず、不安を抱いていた語り手が、樹の下に死体が埋まっているという考えを語り始めます。花の美しさと死のイメージを重ねる、梶井基次郎の作品です。
『桜の樹の下には』は、穏やかな花見の話ではありません。美しいものを見ながら落ち着かない気持ちが、どんな言葉になるのかに注目して聴けます。
語り手は、桜の下を掘って何かを見つけたという順で話しているのではありません。花が見事に咲いていることを信じられず、ここ数日落ち着かなかった。その不安を説明するように、土の下の死体を持ち出します。現実の発見を報告する話と思って聴くより、ひとつの想像に取りつかれた人が、なぜその考えで納得しようとするのかを追う方が、冒頭の奇妙さを味わえます。
誰かに信じさせようとする語り口も、この作品の気になるところです。花はきれいだと同意するだけでは済まない相手に、そばで話しかけられているような文章になっています。名所の桜や花見の思い出を楽しむ文章とは趣が違い、きれいなものを見たときの不安や、思考の危うさに触れる一篇です。
『高瀬舟』は、護送される男の晴れやかさが気になる話
遠島を言い渡された罪人を、京都から大阪へ運ぶ舟。役人の羽田庄兵衛は、弟を殺した罪で送られる喜助に付き添います。ところが喜助は、ほかの罪人に見られないほど晴れやかな様子です。
不思議に思った庄兵衛が、島へ行くことをどう思っているのかと尋ねます。喜助はなぜ、悲しむどころか楽しそうに見えるのか。男の言葉を聞く護送役と一緒に、その事情をたどる森鴎外の物語です。
この舟ではふだん、罪人と見送りの親類が、夜を通して後悔や身の上を語ります。書類に記された罪名だけでは分からない暮らしの苦しさが、護送の役人にも聞こえてくる場所です。喜助には一緒に乗る親類がなく、ひとりで舟に乗っています。それなのに悲嘆に暮れず、月を仰いで静かにしている。その違いが、何度も護送をしてきた庄兵衛の目に留まります。
庄兵衛は、喜助がわざと従順に振る舞い、役人に取り入ろうとしているとも思えません。何を考えているのか分からず、見張るだけでは済まなくなって、とうとう自分から声をかけます。罪を説明する言葉と、目の前の男の表情。その食い違いから始まる話なので、裁判の結論を知ることより、庄兵衛が喜助をどう理解しようとするかが気になります。
京都の家並みを離れた夜の川に、舟の進む水の音だけが聞こえる。大勢が動く場面ではなく、二人のやり取りへ意識が集まっていく物語です。弟を殺したという重い題材を含むため、明るい短編のつもりで選ぶ本ではありません。人の事情を聞くことで、それまで当然だと思っていた見方が揺れる話を読みたいときに勧めます。
『あし』は、昼寝から起きた馬が足に困る短編
2頭の馬が窓のそばで昼寝をしています。涼しい風にくしゃみをして目覚めた1頭は、後ろ足がしびれ、立とうとしても力が入らずによろけてしまいます。そこから、この馬は自分の足が盗まれたと思い込んでしまうのです。
そばにいた馬に足を蹴ってもらっても、しびれていて痛くない。本人はそれを、自分の足ではない証拠だと受け取ります。読者は初めからしびれていると知っているので、馬が確信を深めるほど、見ている側との食い違いが広がります。困りごとを解決しようとする本人が大まじめなところに、おかしさがあります。
自分の足を探そうとする馬は、椅子や机、ベッドの足まで疑って蹴ります。同じ「あし」という言葉から、動物の足と家具の脚がつながっていく。小さな体の異変が、身の回りの物を巻き込む騒ぎになる短編です。『手袋を買いに』が知らない町へ出かける冒険なら、こちらは昼寝のあとに始まる勘違いの話。馬がどこで気づくのかを、そばで見ているつもりで楽しめます。
不思議な出来事の正体を推理する難しい話ではありません。理由を知っている読者が、知らない馬の行動を追えるので、少し笑える一話を聴きたいときに勧めます。
kikubonの無料会員登録をしたあと、0ptで入手して聴きます。有料の月額会員になる必要はありません。
kikubonでは、0ptの作品を自分のブックリストへ入れる
kikubonの「無料」は、会員登録なしで作品ページを開いたら全編を聴ける、という意味ではありません。通常の無料会員としてログインし、価格が0ptの作品を入手して、自分の「Myブックリスト」から再生する仕組みです。サイトには有料の作品もあるため、無料作品を探すときは、選んだタイトルの金額が0ptになっているかが判断の基準です。
Webで聴くには、ログイン後に「Myブックリスト」で入手した作品を選び、「Webで聞く」から再生します。PCでは、再生ボタンに「Webで聴く」と表示されます。
無料作品のために、ポイントを買い足したり、有料のプレミアム会員へ登録したりする必要はありません。有料の月額プランを申し込む画面へ進んだ場合は、今回紹介した0pt作品を聴く手続きとは異なります。登録せずにすぐ一話を聴きたいなら青空朗読、無料会員のブックリストに本を入れて聴きたいならkikubonという使い分けができます。
PCではストリーミング再生、スマホ・タブレットの専用アプリではダウンロードして再生できます。通勤や旅行でネットにつながらない区間があるなら、出かける前にアプリで作品をダウンロードしておくと、電波の届かない場所でも続きが聴けます。
無料アプリと無料作品は分けて考える
アプリストアで「無料」とあっても、無料なのはアプリ本体だけという場合があります。本の購入代や月額プランの会費まで無料になるわけではありません。
青空朗読のiPhone・iPadアプリは、アプリだけでなく朗読作品の再生・ダウンロードも無料です。途中からの再生と速度変更にも対応しています。何度も聴きたい無料朗読を持ち歩くなら、アプリへ保存しておけます。
audiobook.jpも、アプリのダウンロードと通常の会員登録は無料です。聴き放題や有料作品には別途料金がかかります。Webで購入した本は、同じアカウントのアプリで聴けるので買い直す必要はありません。
音声が無料でも、通信料は回線の契約どおりです。青空朗読をiPhone・iPadで圏外へ持ち出すなら、アプリに音声を保存してから出かけます。作品ページをブックマークしただけでは、音声は保存されません。メモや保存の機能はオーディオブックアプリの選び方で比べられます。
話題作を試すなら、Audibleの対象作品を探して30日体験へ
Audibleプレミアムでは、聴き放題対象の本を何冊も聴けます。小説を少し聴いて声が合わなければ別の対象作品へ、好きな作家がいればその作品へ。無料期間でも、一冊を最後まで聴き切る前に次の本を選べます。
ただし、Audibleで販売するすべての本がプレミアム対象ではありません。作品名だけでなく、朗読者、巻数、聴き放題の対象表示まで見ておきます。1巻が対象でも、続きまで会費に含まれるとは限りません。
小説は物語の種類から選ぶおすすめ作品、声を楽しみたいなら声優の朗読・出演作品から探せます。サンプルで声やテンポが好きだと感じたら、体験中に聴く候補へ。一冊だけを選ぶスタンダードや単品購入は、Audibleの料金と買い切りの選び方で比べられます。
申込みでは、初回0円・次回料金・請求日を読む
日本のAudible公式ページから、使うAmazonアカウントで進みます。確定前には次の3点を読んでください。
- 希望したプラン名で、初回請求額が無料になっているか。
- 何日間の体験が適用され、次にいつ課金されるか。
- 無料終了後の請求額と、契約を管理する場所はどこか。
以前に利用した人が同じページを開いても、また無料になるとは限りません。初回から料金が表示されたら、そのまま確定せず、自分のアカウントに適用される条件を読み直します。期間限定の案内はAudibleのキャンペーン条件と申込期限で通常体験と分けて説明しています。
Webで申し込んだあとは、同じAmazonアカウントのAudibleアプリで聴けます。アプリ内で会員登録を繰り返す必要はありません。対象作品をダウンロードすれば外でも聴けますが、保存しても会員特典の期限は延びません。
続けない場合は、次の課金日が来る前に契約元で更新を止めます。無料体験中の解約手順で、Web・ストアごとの操作を説明しています。
audiobook.jpにも、聴き放題の初回無料体験がある
audiobook.jpの聴き放題は、初めて登録する人が無料体験の対象です。適用される期間と終了日を、申込み画面で読んでから始めてください。体験中に解約すれば利用料金はかからず、継続すると選んだプランで課金されます。
日本のWeb通常料金は、月額1,330円か、年割9,990円の一括払いです。年割へ移行すると、月額換算の金額を毎月払うのではなく、1年分をまとめて払います。体験後に有料で使う期間が1〜7か月なら、月額払いの総額のほうが年額より少なく済みます。
作品ページでは、聴き放題の表示があるかを見ます。初回体験を始めても、別売の単品を無料で購入できるわけではありません。同じ書名でも、二社で朗読者や前後編の分け方が違うことがあります。実際の音声版はAudibleとaudiobook.jpの比較で紹介しています。
以前に月額・年割の初回トライアルを利用していると、再登録時に課金されます。無料体験中はWebで解約した時点で再生も終わるため、解約後に残りの期間を使うことはできません。
ほかの特典はaudiobook.jpのキャンペーン条件、朗読や使い心地はaudiobook.jpの評判へ。まずは聴きたい音声版がある方で一冊を開き、足りない作品や機能が見えてからもう一方を試しても構いません。
手持ちのMusic特典や図書館で聴ける場合もある
対象のAmazon Music Unlimitedをすでに利用している人は、Audibleへ追加加入せず月1冊を選べます。新しい本を選ぶと前の選択は置き換わる方式です。Musicの会費は必要なので、本のために新しくMusicへ入ることを「無料で聴く」とは考えないでください。Musicの対象者と月1冊特典で、各プランと聴き直し方の違いを説明しています。
図書館のネット配信を無料で利用できる地域もあります。対象地域の資格や貸出券が必要で、どの館でも同じ作品を聴けるわけではありません。文京区・箕面市の対象者と聴く手順で、接続と利用条件を紹介しています。
無料の音声を選ぶときに迷いやすいこと
子どもや親にすすめるなら、一番短い作品でよい?
短さだけで選ばず、知っている話や好きな題材を先に聞いてみてください。今回の『あかい雲』も短い詩ですが、婚礼の日に海へ落ちた女性を扱う作品です。子ぎつねが町へ向かう物語を聴きたいのか、詩の情景を味わいたいのかでも、開く一話は変わります。
一緒に試すなら、再生したあとに止めて、同じところへ戻れるかも確かめます。作品選びは小学生向けのオーディオブック、操作を教える準備は親へオーディオブックをすすめる方法で説明しています。
英語の無料音声と英文を一緒に読みたい
南フロリダ大学のLit2Goには、イソップ寓話『The Fox and the Crow』の英文・音声・本文PDFへのリンクがあります。本文は176語。短い話を聴き、分からなかった文を文字でも読めます。
文字を見ながら英語を聴きたいときにも、こうした無料の教材を使えます。無料音声とAudibleの英語教材比較で、英文の付く教材を紹介しています。
会費なしの一話か、読みたい話題作の体験から
契約を増やす予定がなければ、無料公開の朗読を一話開いてみてください。話題作を試したいなら、体験の登録前に聴きたい音声版と対象プランを探します。声と聴き方が合う本なら、次に続きを再生するのも楽しみになります。



