全文の文字起こしが目的でAudibleに登録するのは勧めません。音声と同じ文章を読みたいなら原作の紙の本やKindle本、図表を見たいなら付属PDF、気になった場所に戻りたいならクリップとメモ。それが実用的です。Audibleの会費だけで、すべての作品に電子書籍が付く契約ではありません。
この記事の目次
本文を読むことと、自分のメモを作ることを分ければ、音声一冊分を文字に変換しなくても目的は果たせます。まず下の表から、残したいものに合う方法を選んでください。
「文字起こし」で何をしたいかによって、答えは三つ
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| 欲しいもの | 使う方法 | 得られるもの |
|---|---|---|
| 本の全文を文字で読みたい | 同じ版の紙の本・電子書籍を用意する | 原作の文章。Audibleとは別の購入・利用条件 |
| 仕事や勉強で使う要点を残したい | 再生を止め、自分の要約をメモする | 後で使うための自分の記録 |
| 聴いた箇所をもう一度開きたい | クリップ・ブックマークを付ける | 音声の位置へ戻る入口 |
Audibleの英語ヘルプで紹介されている「Read & Listen」は、対応するKindle本と音声を組み合わせて読む機能です。音声を自動で文字起こしする機能ではありません。日本での提供条件や日本語作品への対応は、今回の調査では確認できませんでした。Read & Listenの公式説明
文字で読みたくなって、紙の本も買い直した
フィリップ・K・ディックが好きで、『高い城の男』は紙の本も買い直しました。聴いていて、占いについて書かれた部分を文字でも追いたくなったからです。音だけで分かりにくい言葉があるときは、同じ本の紙・電子版を併せて読む方法もあります。
書籍の文章を追いたいなら、同じ版の原作を用意する
原作を文字で読みながら音声を聴くなら、紙の本や電子書籍を用意します。Kindle本は、対応する電子書籍を買ってKindleアプリなどで読む方法です。音声版があるからといって、電子書籍もAudibleの会員料金に含まれるわけではありません。Kindle本の購入と読み方。
そろえるのは書名だけではありません。著者、翻訳者、改訂版かどうか、巻や前後編の区切りも合わせます。原作を脚本にしたドラマ作品や短縮版だと、紙の本の文章を一文ずつ追う用途には合わないことがあります。
同じ原作でも、朗読の前書きや音声向けの案内が入ることがあります。文字と音声が少しずれたからといってすぐ欠落と考えず、章題と本文の始まりを合わせて進めてください。
耳で全体をつかみ、文字で戻る使い方もできる
併読は、ずっと画面を見ながら音声に追いつく使い方だけではありません。まず音声で話の流れをつかんで、あとで考えたい箇所を文字の本で開く方法もあります。
数式、図の説明、固有名詞などを繰り返し参照するなら、該当するページを開いたまま音声を止めれば、自分の速度で読み進められます。
逆に、物語の流れや声の表情を楽しみたい時間には、文字を追い続ける必要はありません。目的に応じて、音声だけで聴く場面と文字に戻る場面を分ければいいのです。
図表は、付属PDFのある作品で開く
AudibleにはPDF資料が付く作品があります。アプリではプレーヤーのPDFボタン、または目次から資料を開きます。目次の項目は、iOSでは「PDF」、Androidでは「付属資料・PDF」と案内されています。PDFの公式手順。
パソコンでは、Webライブラリーから対象作品のPDFを開けます。スマホのブラウザでは開けないので、スマホで資料を見るならアプリを使います。
PDFを開いたあと、共有ボタンから端末に保存する方法もあります。外で音声を聴いて、落ち着いたところで資料も使いたいなら、音声と資料をそれぞれ準備しておきます。
PDFがない本は、ボタンを探し続けなくてよい
PDFは対象作品にだけ付く資料です。すべての音声作品に、原作の本文をまとめたPDFが付いているわけではありません。資料のない本で全文を読みたいなら、前の節の原作を用意する方法です。
また、PDFに図表があることと、文章の全文が載っていることは別です。必要なのが図表なら資料、説明文を何度も読む用途なら原作、と使い分けます。
気になった箇所だけなら、クリップにメモを付ける
アプリのクリップ機能は、あとで戻る場所を残すために使えます。クリップを作って、プレーヤー右上の三点メニューから「クリップ&ブックマーク」を開き、対象クリップに「メモを追加」で文字を残します。クリップとメモの公式説明。
残す文は、自分が引っかかった点や、あとで使いたいことです。「同じ前提で考えていたか」「この例を自分の仕事に置き換えると何か」といった問いを書いておけば、音声を開き直す理由が分かります。本文を一冊分書き出すより、あとで使う箇所に戻る目的に合います。
クリップは、本の全文を自動でテキストに変換する機能として案内されているものではありません。音声の短い範囲に戻る印と、自分で入力するメモを組み合わせて使います。
自分の要約と、本の引用を分けて残す
メモには、自分の言葉でまとめたことが分かる形で書きます。正確な引用が必要なら、原作で該当箇所を読んで、書名や位置とともに記録します。聞こえた音から覚えた文章を、原文そのままの引用として扱わないようにしてください。
固有名詞や専門用語は、文字を見たほうが調べやすいことがあります。人名の漢字、訳語、数字などを正確に残したい場面では、原作や付属資料を使う意味があります。
何を残したいかで、使う方法を選ぶ
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| 目的 | 使うもの | 進め方 |
|---|---|---|
| 朗読の文章を目で追う | 同じ版の紙・電子書籍 | 章と文章の位置を合わせて併読する |
| 説明に出てくる図表を見る | 作品の付属PDF | 資料を開き、考えたいところで音声を止める |
| 後で同じ箇所へ戻る | クリップ・ブックマーク | 気になる箇所へ印を残す |
| 自分の考えを残す | クリップのメモや普段のノート | 戻る理由と自分の問いを一言書く |
| 正確な文章を引用する | 原作と出典情報 | 自分の要約とは分けて記録する |
まず音声で楽しんで、必要なときだけ文字に戻る使い方でも構いません。文字にすること自体を目的にするより、もう一度読みたい説明、見たい図、残したい問いを決めると、必要な作業を絞れます。
アプリでの速度・メモ・タイマーの操作はAudibleの使い方、内容が残らない場合の工夫は頭に入らないときの対処で説明しています。
英語の音声と文字を使って学ぶなら、Audibleの英語学習で整理しています。


